田中だよ

東京新聞杯

中山開催が終わり東京開催が始まった。毎度のことながら中山は難しかったしおもしろかったなと思う。あの特徴的なコース形態は得手不得手がはっきりするし、東京や京都とは求められる能力が全く異なる。個人的には、日本競馬のガラパゴス化が進まないようにしてほしいので、中山みたいなコースが合ってもいいとは思うわけだが。

 

余談はさておき、東京開催が始まり東京新聞杯がやってくる。去年は中山巧者のイメージが強いカラテの鋭い末脚は記憶に新しい。今回もコースの特徴をおさらいしていく。

 

東京競馬場

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向こう正面の奥からスタートし、3コーナー手前で一旦坂を上るもののそこから3コーナー途中まで下り坂で、且つコーナーもそこまできつくなく、コーナーはざっくり1個しかないワンターンのコースなので、スピードを落とすところがない点器用さ(※)が求められない点、が特徴だろうか。

(※)コーナーが多かったり、中山のようなきついカーブだとちまちま回らないといけないので飛びが大きい馬や不器用な馬は苦手とされている。

コーナーまでの距離が600m近くありとても長いので、基本的に枠の有利不利は少なく、最後の直線は長いので、基本は瞬発力勝負と長い脚が使えるスタミナも求められる。

 

と、ざっくりコースの特徴に触れたところで、東京新聞杯のレースラップを振り返る。

2021年

200m    12.3    (12.3)
400m    11.2    (23.5)
600m    11.4    (34.9)
800m    11.7    (46.6)
1000m    11.5    (58.1)
1200m    11.2    (1.09.3)
1400m    11.6    (1.20.9)
1600m    11.5    (1.32.4)

2020年

200m    12.4    (12.4)
400m    10.9    (23.3)
600m    11.4    (34.7)
800m    11.6    (46.3)
1000m    11.8    (58.1)
1200m    11.5    (1.09.6)
1400m    11.6    (1.21.2)
1600m    11.8    (1.33.0)

2019年

200m    12.3    (12.3)
400m    10.9    (23.2)
600m    11.3    (34.5)
800m    11.2    (45.7)
1000m    11.5    (57.2)
1200m    11.3    (1.08.5)
1400m    11.5    (1.20.0)
1600m    11.9    (1.31.9)

赤字は200m12.0以下なのだが、全て赤く、200m過ぎから基本ペースを落とすことなく走り続けていることになる。そうなってくると求められる能力はスタミナになってくる。

まず、逃げている馬や2,3番手につけている馬は、仮に逃げ切るとしたらこのペースで刻まなければいけない。ペースが早くないにも関わらず逃げ粘りがないのは、このラップで刻み続けることの難しさを表しているのだろう。なので基本は、逃げや2列目につける馬までは切ってもいいだろう。

 

そうなるとそれよりも後ろにつけている馬でスタミナのある馬の出番だ。

実際に過去のデータを見てみると、昨年はハーツクライ産駒がきていたり、リスグラシューやプロディガルサン、エアスピネルといった1600mよりも長い距離をこなせている馬が好走しているのが目につく。これはスタミナが求められる何よりの証拠ではないか。

当然瞬発力も必要になってくるが、加えてスタミナがキーになってくる。ここが東京新聞杯の特徴だろう。

 

あと書くべきこととしては枠順別成績か。

1枠    1    1    1    14    5.9    11.8    17.6
2枠    2    2    0    13    11.8    23.5    23.5
3枠    3    2    0    14    15.8    26.3    26.3
4枠    3    1    2    13    15.8    21.1    31.6
5枠    1    1    1    16    5.3    10.5    15.8
6枠    0    2    3    14    0.0    10.5    26.3
7枠    0    1    2    16    0.0    5.3    15.8
8枠    0    0    1    18    0.0    0.0    5.3

このように見事に内から中で決まっている。先ほど内外の差はないと記載したが、外はデータ上不利。外の方が位置取りが多少限られる点や外々を回される分の不利はあるかもしれない。これもスタミナが求められる東京新聞杯だからこその特徴かもしれない。外を回される不利が響くのだろうか。

 

というわけで枠も確定して、オッズも出たので予想を書いていく。

◎9カラテ:昨年の優勝馬。前述のレースラップで勝ち上がっているので今回も本命になるべき馬だろう。

この馬、中山での戦績が良い中山巧者なのだが、これは血統的には納得。父:トゥザグローリー有馬記念で好走歴のある中山巧者で、母系にはノーザンテーストパラダイスクリークのような少し重たい血が入っており、スタミナやパワーが豊富そうで中山が得意そうな血統。そうなると東京は向いていなさそうだが、本馬は大跳びで広いコース向きの走り方をしている。

先行力もあり、5枠9番とちょうどいい枠を引いた。今年も大崩れはしないだろう。

 

○6ファインルージュ:力が抜けているだろう馬。持続力が求められる中山や秋華賞で好走しているので恐らく東京新聞杯は問題なし。本来は切れで勝負する東京向きの馬とみているし、高速馬場も問題ないだろう。

鞍上のルメールとやはり本質はマイル向きという点が気になる。頭で勝負するのは怖いか。

 

▲15カレンシュトラウス:筋肉量が豊富で瞬発力のある馬。前走はレース中に鼻出血を発症していたのと太目残りが敗因と言われている。

ハイペースの2000mを走っているし、血統的にはスタミナ的に問題なさそう。

あとは好メンバーが揃った今回力が足りるかどうかと、外枠を引いてしまった点、津村が初騎乗である点をどう取るか。

外を引いてしまったが外を回さないようにどこまで津村が対応できるかがポイント。

 

☆14カテドラル:昨年東京新聞杯の2着馬。前走はスローペースを大外ぶん回しでそりゃ来るわけないよなというレース。むしろ勝ったグランアレグリアが異常に強かった。

この馬はファインルージュのように、中山で好走歴があるように力のいるコースに対応し、東京でも好走しているように瞬発力も十分に兼ね備えている。要するに大崩れが考えにくい馬。

こちらも外枠を引いてしまったのと、斤量が58㎏なのが減点ポイント。

 

△1アオイクレアトール:力が足りないとは思うが枠は良い。インでじっくり溜められるのでスタミナは問題ない。あとはどれだけインが有利になる展開になるかどうか。

 

△4マルターズディオサ:斤量56㎏がどうか。1800mで好走歴があるようなスタミナでる点は良い。人気もないし、良い枠を引いた。インでしっかり脚をためて前が開けばあるかもしれない。力は足りるがやはり斤量が気になる。

 

△8ドナアトラエンテ:スタミナは豊富にあり、真ん中の良い枠をひけ、鞍上がデムーロで、斤量が前走比-1kgと軽くなったのが買える点。

 

△11イルーシヴパンサー:まだ身体はできあがっていないと思うのでもう少し本格化を待ちたい。ただハーツクライ産駒でスタミナは豊富なタイプ且つ瞬発力もあるので条件は揃っている。ただ下級条件からの上がり馬がここまで人気するのはなあ。

 

△12ヴェロックス:かつてクラシック戦線で人気していた馬。血統的にはスタミナが豊富。スピードが足りないだろうから、ハイペースになればおもしろい。上がり勝負になってしまうと一枚足りなさそう。

 

印を落としたのは、

2ワールドバローズと13ホウオウアマゾン

ワールドバローズは正直怖いが、力が足りないだろうと踏む。

ホウオウアマゾンは1400mがベストで距離が長い。マイルCSではスローペースに落として粘りこめたが、東京ではラスト150mくらいで止まりそう。成長しているので、力が思った以上についていたらお手上げ。

 

つらつらと書いてきたが、馬券の買い方としては、

馬単:9 - 6,11,14,15

ワイド:15 - 1,2,4,6,8,9,12,13,14

三連複:9 - 6,11,14,15 - 1,2,4,6,8,11,12,13,14,15