田中だよ

札幌記念

札幌記念

札幌記念といえば、個人的にはエアグルーヴとかエアエミネムの印象が強く残っている。特にエアエミネムは巴賞を勝ち、札幌記念ジャングルポケットを相手にしないもんだから驚いたんだよなあ。このレースを勝つ3歳馬のワクワク感ってたまらないんだよね。

余談はおいといて、今年もいいメンバーが揃った。パンサラッサとジャックドールにソダシ、グローリーヴェイズなど。しかも展開はパンサラッサがいるから読みやすいときた。あとは、パンサラッサのペースに耐えられる馬がいるのかと、パンサラッサを潰せる馬がいるのかどうか。そこら辺を考えつつ予想していく。

まず、札幌記念っていうレースなんだけど、スタートが直線入口付近にあるから若干先行争いは起こってちょっと早くなる。その後コーナーに入ってからもコーナー角が結構大きいからそこまでペースが落ちずに厳しいレースになりがち。だからこそレベルの高いレースになる。でもソダシが勝った去年は普段の札幌記念とは異なる傾向だったんだよね。

21年
200m 12.5(12.5)
400m 10.9(23.4)
600m 11.5(34.9)
800m 12.5(47.4)
1000m 12.5(59.9)
1200m 12.4(1.12.3)
1400m 11.8(1.24.1)
1600m 11.8(1.35.9)
1800m 11.7(1.47.6)
2000m 11.9(1.59.5)

中盤800m過ぎから1200m付近まで12.5 12.5 12.4と緩んでいるよね。これが普段の札幌記念からすると異例なポイント。こりゃ前が止まらないからって、このタイミングでブラストワンピースがまくったものの、当日は向こう正面で強めの向かい風が吹いていたから、さすがに体力が削れて力尽きていった。
一息いれるタイミングがあって後ろからのまくりは力尽きる。先頭でじわじわと伸びるソダシにはかなりラッキーな展開だった。しかも軽斤量。去年の札幌記念はソダシ向きの2000mだったらどうなるかってレースだった。逆に言えば向かない2000mが秋華賞だったと言える。じゃあ今年はどうなんだろうね。

今年の予想に入る前に過去の札幌記念をもう少しだけ見ておきたい。パターンとしては、ハイペースになったときの札幌記念だ。

14年
200m 12.6(12.6)
400m 10.7(23.3)
600m 11.6(34.9)
800m 11.6(46.5)
1000m 11.9(58.4)
1200m 12.1(1.10.5)
1400m 12.3(1.22.8)
1600m 12.3(1.35.1)
1800m 12.0(1.47.1)
2000m 12.0(1.59.1)

1着 8 ハープスター
2着 5 ゴールドシップ
3着 10 ホエールキャプチャ
4着 11 ラブイズブーシェ
5着 7 エアソミュール

14年は21年と比べたら一目瞭然で、ペースの落ち着くところがないレースとなっている。で、1~5着馬をみてみると、まずハープスターオークス2着馬で、凱旋門賞でも6着と善戦した。ゴールドシップ天皇賞(春)勝ちもある馬。ホエールキャプチャオークス3着馬。ラブイズブーシェ目黒記念2着、有馬記念4着馬。エアソミュールは長距離に出ていない父ジャングルポケットトニービン持ち。ハイペースの潰し合いは得意な部類だったと思う。

このように、14年は長距離実績のある馬か血統で裏付けのある馬が上位を独占している。

18年
200m 12.5(12.5)
400m 10.4(22.9)
600m 11.5(34.4)
800m 12.1(46.5)
1000m 12.6(59.1)
1200m 12.4(1.11.5)
1400m 12.0(1.23.5)
1600m 12.6(1.36.1)
1800m 12.5(1.48.6)
2000m 12.5(2.01.1)

1着 2 サングレーザー
2着 5 マカヒキ
3着 15 モズカッチャン
4着 12 サウンズオブアース
5着 10 スティッフェリオ

マカヒキはダービー馬。モズカッチャンはオークス2着馬。サウンズオブアース天皇賞(春)有馬記念の2着馬。スティッフェリオは天皇賞(春)2着馬。唯一サングレーザーは長距離実績がなく、血統的にも長いところは厳しいのかなあと思っちゃう。

要するに、基本長距離実績のある馬か血統的にこなせそうな馬しか基本は来ないんだよね。唯一例外はサングレーザー。ソダシもハイペースは得意だからサングレーザー同様にこなせちゃうかもしれないけど、まあオッズ的にソダシは売れちゃうだろうから切りたいよなあって話かな。

ペースの他にもう一個考慮しなきゃいけない要素がある。aコースでの施行かcコースでの施行か、という点だ。aコースとかの解説はダービーとかでしたような気がする。開催が進むにつれて馬場の内側が荒れてくるからラチをaコースから外にずらしてcコースにするんだよね。このcコースへの変更が今週行われる。そうなると、単純な話で内が圧倒的有利になる。サクラアンプルールが勝ったときなんか顕著にあらわれてるよね。

1着 1 サクラアンプルール 牡6
2着 2 ナリタハリケーン 牡8
3着 3 ヤマカツエース 牡5

1,2着は終始内で我慢して直線になって外に持ち出した2頭。そのなかでもスタミナのある馬が上位に来ている。サクラアンプルール日経賞を2年連続3着。ナリタハリケーンはダート2100mなんかに出てた馬。ヤマカツエース有馬記念4着馬。

要するにcコース代わりの今回は内枠で且つスタミナのある馬が狙い目ってことになる。

パッと内を見て買いたい馬が少ないのに、そこに追い討ちをかけて難しくする要因が今年はいるんだよね。そう、パンサラッサのことだ。

パンサラッサの逃げは後ろもつぶす超ハイペース逃げということはもうみんなわかっていると思う。

中山記念
200m 12.7(12.7)
400m 11.2(23.9)
600m 11.3(35.2)
800m 11.1(46.3)
1000m 11.3(57.6)
1200m 11.5(1.09.1)
1400m 11.6(1.20.7)
1600m 12.2(1.32.9)
1800m 13.5(1.46.4)

見てわかる通り、200m短い距離の逃げをするんだよね。ペースを緩めるところがないから後続もなかなか捕まえにいけなくて結果的に逃げきりを許してしまう。圧倒的な強さを見せた中山記念だった。

そんなパンサラッサだけど無敵なわけではない。スタミナ的に2000mがギリギリなんだよね。今回が試金石だね。

というわけで、今回はパンサラッサの超ハイペース逃げに耐えられ得る長距離実績のある馬orハイペース耐性のある馬、できれば内枠を重視ってイメージで印を打つ。

◎6グローリーヴェイズ:内枠だし長距離実績はある。完璧。この馬、坂があんまり得意じゃない馬で、だからこそ香港の成績がいいんだよね。そうなると札幌は間違いなく向いているときた。この馬の問題は超ハイペースに適応できるかどうかなんだよね。昔、佐渡Sで勝っているし問題ないのかなあとは思うけど大分昔なんだよね。年を取ってどうかなってところ。

○3パンサラッサ:結局タイトルホルダーになり得る馬が今回はいないんじゃないかなと思う。前につけられるソダシが前述の通りで距離が怪しい。ジャックドールも超ハイペースはどうなんだろう。得意な展開にはならないだろうし。2000mまでならパンサラッサに期待してみたい。

▲9ウインマリリン:オークス2着もあるし長距離実績はあるよね。本当は強い馬なんだけどね。どうしても最近は肘の状態が良くならない。今回もそれ次第かな。調子が良くてうまく内に入れればワンチャン頭まで。

☆16アンティシペイト:力はないけど、ハイペース耐性は十分。福島民放杯がまさしくそういうレースだった。外枠はあんまり良くないけど、まあどうせまくり気味に展開するしあんまり関係ないかな。

△1 14ユーバーレーベン:オークス勝ち馬なんだけど、この馬追走力がないし不器用な馬だから、超ハイペースをいい位置で追走できるとは思えないんだよね。まあスタミナはあるし、前が全部止まれば勝ってもおかしくはないかな。

△2 2アイスバブル:ワンチャン。内枠で血統的にスタミナは問題ない。調子もまあ良さそうだし3着までなら。

△3 8フィオリキアリ:こっちもワンチャン。調子はまだキープできているし枠はいい。

△4 4ジャックドール:力はあるけどね。パンサラッサの超ハイペース逃げは、ジャックドールの勝ってきた展開とは程遠い。前走ハイペースになってつぶれただけにちょっと評価は低め。

あとは、△ 5,7,10,12までかなあ。ユニコーンライオンはさすがにまだかな。オッズ的にソダシとジャックドールは切りたいなあ。入れて三連複の相手までかな。